ドル化

【dollarization】
米ドルがアメリカ以外の国で国内通貨に代わる通貨として利用される現象のこと。

その国の通貨当局が公式に米ドルを国内で通貨として流通させる場合には、公式のドル化という。
しかし、たとえ公式にドル化していなくても、国内通貨に信認がない場合には、民間部門が事実上、国内通貨の代わりに米ドルを通貨として利用することがある。これは、公式のドル化とは区別され、非公式のドル化という。

ハイパーインフレーションを経験した国や政情不安定な国では、非公式のドル化が起きている。
公式にドル化している国としてパナマがあり、近年になってからエクアドルやエルサルバドルでも通貨当局が公式にドル化した。

ドル化の便益として、信認のない国内通貨を廃止して、信認の高いドルを通貨として利用することにより、国内経済に対する信認も高まるとともに、通貨危機による通貨切り下げリスクが除去されて、国内金利が低下することにある。
しかし、ドル化の費用としては、金融政策の独立性や通貨発行利益が失われるとともに、国内中央銀行が存在しないかまたは機能しないために、最後の貸し手機能を果たす機関が存在しないことがある。