モニタリング
【monitoring】
金融取引における情報の非対称性の問題を緩和する手段の1つであり、銀行等の金融仲介機関や年金基金等の機関投資家の機能を説明する時に使われる用語のこと。
金融取引における情報の非対称性の問題は、資金の貸し手が、借り手の行動やタイプに関して、十分な情報がないまま金融取引を行わなければならないことから生じる。
たとえば、最もリスクの高い借り手を市場から排除できないという問題(モラルハザード)等がその典型的な例である。
これらの問題を解決する方法の1つとして、両者間の情報格差を解消することである。たとえば、投資家が企業経営者を監視(モニタリング)することで、経営者の規律づけを行うことが可能である。しかし、モニタリングに関する費用が必要な場合は、ある投資家がモニタリングを行うことによって、ほかの投資家はそれに便乗して、結局は誰もモニタリングを行わなくなるという問題(フリーライダー問題)が生じる。
その一方では、複数の投資家が同じ経営者に対してそれぞれモニタリングを行うと、モニタリング費用が重複してしまうという問題が生じる。
これらの問題を同時に解決するためには、低コストでモニタリング活動を行う経済主体にモニタリングを委託して、情報を利用した資金仲介を行うことによって、ただ乗りの問題を防ぐという方法を考えることができる。